中性脂肪ってなぜ増えるの?多いとダメな理由や増えやすい生活習慣は?
中高年になると、健康診断などで数値の高さを指摘されやすいのが「中性脂肪」なんですね。
皆さんの中にもそんな方もいらっしゃることでしょう。
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今回は、そんな気になる中性脂肪が一体何なのか、なぜ増えるのか、多いとなぜダメなのか、中性脂肪が増えやすい人の特徴などお伝えしていきます。
中性脂肪の正体となぜ増えてしまうのか?
中性脂肪は血液中の脂質のひとつなんですね。「トリグリセライド」と呼ばれて健康診断の検査結果では、「TG」と表記されています。
食べ物に含まれる脂質や糖質は、小腸で吸収された後に、血液中に入り、その後身体を動かすエネルギー源として利用されるのですが、使い切れずに余ってしまうと中性脂肪として身体の中に蓄積されてしまうわけです。
これは、生きていくためには必要なエネルギー源なので、必ずしも悪者というわけではありませんが、多く摂り過ぎると、大変な病気を引き起こす原因となります。
中性脂肪は何故増えるの?
脂肪という語句がついているためか、中性脂肪が増える1番の原因は、脂質の摂り過ぎだと思っている方が多いでしょうね。
ところが脂質だけでなく、糖質やアルコールの摂り過ぎも大きな要因になっています。
ご飯やパンなどの炭水化物や砂糖などに含まれる糖質は、体内で分解されてブドウ糖になって、肝臓で中性脂肪に分解されるのです。
アルコールは、肝臓で分解されるので、糖質が少ないタイプのお酒でも摂取量が多いと、中性脂肪が多く合成されることになるわけです。
エネルギーとして利用されない分は、肝臓に蓄積されて脂肪肝を引き起こしてしまうこともあります。
お酒をよく飲む方は、見た目は太っていなくても、中性脂肪が高いこともありますから注意が必要なんですね。
中性脂肪が多いとなぜ悪いの?
この中性脂肪が多い場合には、動脈硬化のリスクが上昇してしまうと考えて下さい。
動脈硬化とは、心臓から送り出された血液を運ぶ動脈が、硬くなる病気です。
進行すると血管が詰まり脳梗塞や心筋梗塞など命に関わる病気を招くことになってしまいます。
中性脂肪の増加は、sdLDL (超悪玉コレステロール)を増やしてしまう要因にもなります。
増え過ぎたsdLDLは、血管壁に入り込んで、動脈硬化を進めていきます。
つまり、動脈硬化のリスクを抑えるためには、中性脂肪値を適正にキープする必要があると言えます。
では中性脂肪の適正値とは
中性脂肪の適正値は、30~149mg/dlです。仮に過剰になっても自覚症状がないので注意が必要なんですね。
たとえ痩せていても中性脂肪値が適正値を上回っていることはよくありますが、必ず、健康診断を受けて定期的に数値を把握しておくことが大切ですね。
こんな人は中性脂肪が増えやすい
- 週に2日以上お酒を飲む
- 麺類や丼など、一品料理で食事を済ませることが多い。
- スイーツが好きでよく食べている
- ご飯はたいていはおかわりをする
- 毎食果物を食べる
- 移動手段は車やバスで、あまり歩かない。
- 電車に乗ると真っ先に座ろうとする。
- ここ最近になって運動をした記憶がないなど。
中性脂肪を落とすのに大事なのは食事と運動のバランス
食事では、中性脂肪値が高い原因のほとんどは、大食いや偏食、飲酒などの食生活にあるようです。
脂っこい食べ物、ご飯やパンなどの炭水化物、甘いおやつや飲み物、くだもののいずれかを摂り過ぎてはいませんか?
食べ過ぎていないか、栄養バランスを見直してみる必要があります。
そして、食事の改善に加えて、運動をプラスすることで体内の中性脂肪が利用されやすくなり、ウォーキングなどの有酸素運動がおすすめです。
ウォーキングでは、歩幅は広めに、背筋を伸ばして、腕を曲げて大きくリズミカルに振る。
まとめ
今まで運動習慣がなかった方は、まずは、ウォーキングから始めてみるのが良いでしょう。
大切なのは毎日の継続で、1日に30分程度を目標にしてみるのが良いようです。
健康診断なんかで引っかかって焦る前に日々気を付けていきたいですね。